テポドンはヒドラジンで飛ぶ?
先日発射されたテポドン2号ですが、燃料はヒドラジン系らしいことがわかってきました。
以下引用。
北朝鮮が打ち上げた「テポドン2」とみられる機体は、ヒドラジン系の燃料を使っていた可能性がありそうだ。複数の専門家が、北朝鮮国営テレビが7日夜公開した映像を分析、見方を示した。また、先端の形状から弾道ミサイルではなく人工衛星を搭載していた可能性も指摘された。
放映された映像のオレンジ色の炎と煙の色から宇宙航空研究開発機構の的川泰宣・名誉教授は「中国やロシアのロケットに似ていた。日本や米国のように液体水素・液体酸素を使っているのではなく、ヒドラジン系の液体燃料のUDMH(非対称ジメチルヒドラジン)を使っていると思われる」と指摘した。水素と酸素だと白い水蒸気が出るが、映像では黒っぽい煙だった。また、別の専門家も「黒っぽい煙はケロシン系の燃料の不完全燃焼の可能性もあるが、ヒドラジン系の燃料を使っているのだろう」と話す。
UDMHは強い毒性をもつ化学物質。旧ソ連などがミサイルの推進燃料として使用していた。第1段ロケットの推進剤としては、ロシアの「プロトンK」、中国の「長征3A号」なども使っている。
ミサイル技術に詳しい軍事評論家の野木恵一氏も、噴き出し方からみて燃料にUDMHが使われた可能性があると指摘。また「白い塗装のせいもあるが、継ぎはぎが目立ったテポドン1号と違う。全体にすっきりしたデザイン、構成になっており、技術の進歩の形跡がうかがえる」と分析する。
一方、軍事評論家・江畑謙介氏は「大型でしかも上昇速度が速く、北朝鮮の開発技術が進んだといえる。先頭に少しお盆のような丸い部分があり、円筒形の部分に続く。弾道ミサイルなら空気抵抗を減らすため円錐(えんすい)形の先頭形状にするのが通常。今回は人工衛星の打ち上げを試み、失敗したと考えたほうが自然かもしれない」と話した。
引用終わり。
ヒドラジンは常温で保存できるので扱いやすいですが、猛毒があり過去に事故で被害が出た例があります。
北朝鮮に環境問題を指摘しても無駄かもしれませんが、周辺国のことも少しは考えてもらいたいものです。
本日のオキシダント濃度
0.095ppm
« 用語集「オクタン価」など | トップページ | アドレス解決? »
コメント